株式会社旭高速印刷

【News】WEBもSNSもパンフレットも。「余白」が9割。伝わるデザインの設計思考。

【News】WEBもSNSもパンフレットも。「余白」が9割。伝わるデザインの設計思考。

💡 「情報を全部載せたのに、なぜか伝わらない」の壁

SNS、パンフレット、チラシ、WEBサイト…どのような媒体でも、「伝わってこそ」初めてその情報に価値が生まれます。
私たちが制作現場で頻繁にいただくご相談に、「必要な情報を全て載せたはずなのに、なぜか読者の心に響かない」というものがあります。
実は、この課題を解決するカギは、情報を「足す」ことではなく、「引く」ことにあります。
プロのデザイナーや編集者は、「引き算」こそが情報設計の要だと考えています。

✂️ 「余白=空白」ではない。“引き算”が伝える強さを生む

多くの方がス「余白=無駄なスペー」だと考えがちです。
しかし、プロにとって余白はデザインの一部です。
誰もが自社の魅力や商品を最大限に伝えたいと思いますが、情報を詰め込みすぎると、かえって本当に伝えたいことが埋もれてしまうというジレンマが発生します。
デザインのプロの現場では、「何を伝えないかを決める」という、引き算の設計が当たり前に行われています。

最も見せたい要素を引き立てるために、あえて情報を削り、空間(余白)を残すのです。

この余白は、単なる白いスペースではありません。それは、読者の視線の流れを整え、感情に考える「余地」を与える役割を担っています。

📌 お客様の要望と「余白」の調整

クライアント様から「空いているスペースに情報を追加したい」「業界上、注釈を入れなければならない」といったご要望をいただくこともあります。

  • 情報追加の要望: 理由をお伺いし、情報を入れた上で、他の要素をさらに削ることで全体的な余白を確保し、視認性を維持します。

  • 必須の注釈など: 注釈や必須情報を見せるべき点とは切り離して配置し、別の場所で戦略的に空白を作り、メイン情報が際立つように調整します。

重要なのは、「クライアントが伝えたい視点」と、「ユーザーに伝わる視点」が異なることを常に意識し、後者(ユーザー視点)を優先して紙面を設計することです

🖼️ ブランド広告に学ぶ「余白」の価値

高級ブランドの広告を思い浮かべてみてください。余計な文字や要素が一切なく、ただ一つのビジュアルやコピーだけが堂々と配置されていることがあります。

情報をあえて極限まで削ることで、本当に伝えたいブランド価値が研ぎ澄まされ、強く際立ちます。これこそが、余白の持つ力です。

これはWeb、SNS、パンフレットのデザインでも全く同じです。ユーザーに「見てほしい」「感じてほしい」部分を引き立てるには、それ以外の要素を「引く=削る勇気」が必要なのです。

🧠 心理学的視点:「近接の法則」で視線を誘導する

デザインの設計には、心理学的な要素も深く関わっています。

デザインの世界で知られる「近接の法則」とは、視覚的に近い要素ほどひとまとまりとして認識されるという概念です。

  • グルーピング: 商品の説明文と価格を近づけて配置するだけで、「このセット情報」だと無意識に認識されます。

  • 分離: 逆に、あえて大きな余白を設けて要素同士を離すことで、「これは別の話題だ」とユーザーに認識させることができます。

つまり、余白の設計には深い「意味」があります。

ただ空けるのではなく、「どこで読者の視線を止めたいか」「何を一つの情報として認識させたいか」を意識して使うことで、情報はより深く、確実に伝わるのです。

📱 SNS投稿とWebデザインへの応用

1. SNS投稿で活きる“見せない”設計

紙面だけでなく、SNS投稿でも「どこを見せるか」と同じくらい「どこを見せないか」が重要です。
画像やテキストを画面いっぱいに詰め込むと、特にスマートフォンで見たときに視線が散り、情報が頭に入りづらくなります。

適度な余白があると、自然と目が休まり、視線が止まる「ポイント」が生まれます。この空間にメインのビジュアルやテキストを配置することで、「見る」「読む」「理解する」の流れがスムーズになります。

2. WEBデザインの「構造」設計

多くのWEBサイト制作ではテンプレートが用いられますが、本当に伝わるサイトを作るには、テンプレートに頼らない「構造からの設計」が不可欠です。

  • ✅ コンテンツの優先順位

  • ✅ 読ませる導線(視線)設計

  • ✅ テキストとビジュアルの“間”の取り方

情報が多くなりがちなコーポレートサイトや行政・観光サイトであっても、「何を見せて、何を読ませて、どこで感情を動かすか」を逆算して構成を設計することで、余白が活きる「伝わるWEB」が完成します。

✨ 【まとめ】引き算は手抜きではない。「見る人のための編集」です

情報を「詰め込むこと=頑張った結果」と思われがちですが、本当に相手に伝えたいなら、あえて削る勇気が必要です。

伝えるべき情報を厳選し、それを支える「余白」を戦略的に設計する。そのプロセスには、「誰に」「何を」「どんな順番で」届けるかという編集的な視点**が欠かせません。

この「編集視点と引き算」こそが、伝わるデザインの強さを生む本質です。

🤝 編集視点と引き算でつくる、伝わるデザインなら

ART&旭(株)旭高速印刷は、東京(千代田区)・大阪(北区)・福岡(博多区)を拠点に、SNS運用、WEB制作、パンフレット制作など、多様な広報支援を行っています。

「編集から始めるデザイン」を軸に、

  • ✔ SNS投稿の設計から撮影・原稿までを一貫対応

  • ✔ テンプレに頼らないWEBサイトの構成づくり

  • ✔ 観光や移住促進、行政関連の広報物まで幅広く対応

引き算を活かした「風通しのよいデザイン」で、伝えたい想いを的確に届ける支援をしています。

お問い合わせはこちらから

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